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ロンママの預かり奮闘日記

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慎太郎

深夜1時25分・・・電話がなりました。

いたずら電話?? まちがい電話?? それとも・・・。
両親は高齢なのですが敬老の日に電話で話したばかりだし・・・と眠いながらも一瞬でいろいろ考えて・・・

2階で多分息子が電話を取りに走る足音が聞こえましたが、私が先に受話器をとりました。

「○○○です・・・」
「○○○さん??  ××です・・・」

まだ脳みそは眠っていましたが、すぐにわかりました。

「慎太郎が・・・今・・・死んじゃったの・・・」

慎太郎は私が最初に預かった黒ラブくんです。


<うちに来た日・・・いっぱいぬいぐるみで遊んでハァハァしているところ・・・>
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推定9歳でした。
保護当初の預かりは××さんだったのですが、訳あって預かりを交代しました。
とってもとっても人懐っこくて元気だったのですが、9年分の不幸が病魔となって慎太郎のからだを蝕んでいました。


<すぐに人の前に座って、人の顔をじっと見る子でした。笑っちゃう顔でしょう??>
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うちにきてからすぐにブログを立ち上げようと写真を沢山撮ったのですが、病院通いで、ブログの内容も「病院にいきました。」「今日のウンは・・・」という内容ばかりになってしまうので、
慎太郎のブログは元気になってから・・・とあきらめました。
でもどんどん悪化して、スタッフさんに泣き言をいってしまったこともあります。
「引き取って入院させましょうか。」と言っていただいたのですが、とにかく人が好きな子です。
入院させたら余計悪化してしまう気がして、とりあえずうちで看病することにしました。

初めての預かりで、結構しんどかったのは事実でした。


<うちは小型犬が続いたので、うちでは買ったことがない特大ガム>
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前の預かりの××さんともしょっちゅう電話で話していたのですが、
「慎太郎・・・里親さん見つからないよね・・・それなら私が里親になるよ。」
といってくださり、私はおそらく一生通院が続くこと、血液を1滴、顕微鏡の画面をモニターで見たのですが、たくさんのフィラリアが動いていて絶句してしまったこと、肺も黒く影があること、そして尿漏れも始まっていること、余命は長くても2年・・・と言われたこと。このことをすべて話したのですが、「動物病院が近いから大丈夫よ。」って。おまけに「往診もしてくれるの。」

そしてお届け後、安住の場所を得た安心感からか、慎太郎は奇跡的に回復しました。
その後も何度も電話でお話したり、メールでやりとりしていました。
小学生のお子さんの運動会が終わる、今月末に遊びに行くのを楽しみにしていました。


<慎太郎に里親が見つかったよと娘に言ったら、どんなやつか顔をみてやる!なんて怒っていた娘に慎太郎はすごくなついていました。>
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先月も電話で「慎太郎ったらね、もう紙オムツなのよ~」なんて笑っていました。
でも少し前に携帯でメールしたら、いつもは必ずくる絵文字たっぷりの返事が来ないのでおかしいなと思っていました。
その話をしたら、「ごめんね・・・言えなくて・・・。」
つらかったのね。

昨夜は予感がしたらしく、今夜はずっと寝ないでそばにいてあげよう・・・と思ったそうです。
そして、からだをなでていたら、そのまま静かに息を引き取ったそうです。

彼女は、たった一人で、おそらくまだ暖かいであろう慎太郎の横で、心がつぶれそうな思いで私に電話してきたのでしょう・・・。


<娘の散歩のときだけは、娘の言うことを聞いたそうです。娘が大好きでした。>
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宅急便のⅠさんにもいっぱいなでてもらいました。
動物病院で「怖い」と言われたら、先生が「慎ちゃんは怖くないですよ。いい子ですよ。」と言ってくれたこと。
慎太郎は引きが強かったので、私は必ずズボンに履き替えて運動靴をはいて散歩に行ったこと。
食いしん坊で、缶詰さえも歯で開けてしまったこと。
怒られると玄関に走って逃げ、上目使いで私を見たこと・・・。
慎太郎の思い出話をして、「お疲れ様でした。」と電話を切った少しあとに、新聞配達のバイクの音がしました。

朝まで眠れませんでした・・・。


<こんなふうに寝ていても、誰かが動くと必ずついてくる子でした。>
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慎太郎は遺棄された犬です。コンクリート上での生活が長かったので、タコができていました。それでもいつもしっぽを振っている子でした。
でも4月に保護されて、息を引き取るまでの5ヶ月間、辛かったけど幸せだった・・・と思いたいです。

慎太郎の写真はほかにも千葉わんのホームページの「幸せをつかんだ犬猫たち」の成犬の男の子のNo.373にムク父さまが撮ってくださった写真がありますので、ご覧ください。

本当は「慎太郎の預かり日記」と題してはじめるはずだったこのブログ・・・写真がこんな形で使われるなんて・・・。来週には「慎太郎に会ってきました!!」とこのブログで紹介する予定だったのに・・・。


今日は、慎太郎が虹の橋へと旅立ってしまった悲しさと、会えなかった後悔と、寝不足とで少々元気が出ませんが・・・


そうは言っていられません!!


慎太郎には、私がどの子にも必ず言う「ありがとう」を心の中で何回も言ってお別れしようと思います。

慎太郎!! ありがとう~!!


今日は慎太郎というワンコがいた、ということを皆さんに知っていただきたくて、ブログに書かせていただきました。
by ronmama-p | 2007-09-19 18:01